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“足が最後まで走れる状態”を守るために。ー フラッグシップ「ラミーソックス」

ウルトラトレイルの後半、脚はまだ動くのに、足裏が先に限界を迎える。
マメ、ふやけ、痛み、靴の中の違和感。
走力や気合いではどうにもならない領域が、ウルトラトレイルにはあります。

INNER-FACTのフラッグシップ「ラミーソックス」は、まさにその領域に向き合うために作りました。
「耐久性」だけじゃなく、“足裏のトラブルが起こりにくい状態”を、素材と設計で積み上げる。そのための一足です。


なぜラミー(苧麻)なのか。素材選びの基準はシンプルでした

素材を選ぶとき、最優先にしたのはこの3つです。

  • ドライ感(吸湿速乾性)
  • 耐久性
  • 天然素材であること

この条件を、本当に“ウルトラトレイルの現場”で満たせるものは何か。
その答えとして、最終的にラミー(苧麻)に行き着きました。


ラミー繊維の特徴は「乾やすい」だけではありません

ラミーは麻の一種で、繊維としての性格がはっきりしています。
INNER-FACTではラミーの強みを、単なるイメージや雰囲気ではなく、靴下に落とし込める“機能”として捉えています。

1) 吸湿速乾性

汗や水分を含んだ状態が続くと、皮膚はふやけやすくなります。
ラミーはバッドコンディションでこそ真価を発揮しやすく、ドライな状態を維持してくれる素材です。

2) 多孔質(微細な穴が多い)という構造

ラミーは繊維構造として目に見えない小さな“穴”が多いとされ、そこで足裏の汗などの水分を細かく分散してくれます。
大きな水たまりはなかなか乾きませんが、小さな水の水滴はすぐに乾くように、水分を細かくし乾きやすい状態を作りやすいのがラミーという繊維です。私たちはこの点に注目しました。

3) 濡れても強い(むしろ耐久性が増す)

ウルトラトレイルでは、靴下の濡れをゼロにするのは現実的ではありません。
汗やエイドでのかぶり水、濃霧や夜露に朝露。
だから「濡れたときに弱くなる素材」を避けたかった。
ラミーは、濡れると耐久性が増す特性があるとされ、ウルトラトレイルの環境に理にかなっていると考えました。


ウルトラトレイルで本当に怖いのは「濡れそのもの」より、その“滞在時間”です

濡れたまま長時間走ると、皮膚はふやけて柔らかくなり、摩擦のダメージを受けやすくなります。
その結果として、マメや皮むけ、痛みに繋がっていく。
さらに状態が悪化すると、いわゆる塹壕足(足裏にシワが刻まれ激痛を引き起こす)のようなリスクが大きくなります。

ラミーソックスが狙っているのは、完璧な防水ではありません。
濡れた状態が長く続くことを減らし、皮膚が崩れる手前で踏みとどまることです。


“靴下の内側をラミーにする”という設計に意味がある

ラミーソックスは、素材を使うだけでは終わりません。
肌に当たる内側をラミー100%にする設計を採用しています。
理由は単純で、「足に直接触れる面」に、ラミーの特性を集中させたいからです。

また、ラミー混率としては約70%を採用しています。


フラッグシップとして大事にしているのは「足指の働きを邪魔しない」こと

素材の話をしましたが、靴下は素材だけでは決まりません。
INNER-FACTの思想として、足指の機能を阻害しないことを重視しています。
走りの中で足が前に進むための“細かい仕事”を、靴下が邪魔しないように。

昨今、足指が長い選手が増えているので一般的な靴下よりも指を少し長めに設計。
こういう小さな違和感の排除が、ウルトラでは最後に効いてくると信じています。


さいごに:完走を支えるのは、派手さじゃなく「崩れにくさ」だと思う

ウルトラトレイルの完走に必要なのは、強さだけじゃありません。
“崩れない”こと。
そして、崩れないための小さな条件は、レース前から準備すること。

ラミーソックスは、劇的に走りを変える魔法の靴下ではないかもしれません。
でも、濡れ・ふやけ・摩擦が積み重なる状況で、足が壊れにくい方向へ寄せるために、素材と設計を選び抜いています。

私たちがフラッグシップと呼ぶのは、売れ筋だからではありません。
“ウルトラトレイルの現場で、本当に必要なこと”に、正面から向き合って作ったからです。

滑り止めやアーチサポートなどをあえて排除したシンプルな靴下。
何の特徴もなさそうなシンプルな靴下、縁の下の力持ちは目立たなくていい、ひっそりと選手の足裏を支えて行きます。

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